2012年8月31日金曜日

吉村達也さんの『小樽 古代文字の殺人』を読み返して

初めて小樽へ行きました。念願の石原裕次郎記念館は、あまりにも期待が大きすぎて……。

鰊御殿は素晴らしかった。眺望もさることながら、この家に100人以上の人が生活して、鰊漁をしていたことに驚きました。

お腹が空いたなあ、と思っていたら、ふと、吉村さんの小説を思い出して、手宮洞窟保存館に。



吉村さんが書いた『小樽 古代文字の殺人』の古代文字とは、まさしくこの手宮洞窟に残されている古代文字でした。

1866年に発見されたということなのですが、保存状態が悪かったのか、平成7年にできたという保存館では、鮮明な古代文字として見られるとは言いがたいものです。残念。

ただ、吉村さんはこの古代文字を見て、いろいろなことを連想していったに違いありません。ロゼッタストーンのことを調べだしたのも、この後だったように思います。


そのことを書く予定だった『魔界百物語4』は、未完のまま終わろうとしています。なんとか、結末をつけたいと思ってはいるのですが、書き手が見つからず、構想はできているものの、宙に浮いたままです。


文庫本の『小樽 古代文字の殺人』の「取材旅ノート」で、小樽ホテルのことを書いていたのを思い出しました。クラシックなホテルだった、というので、泊まってみたかったですね。

たった1泊の小樽でしたが、タクシーの運転手さんに教えられた寿司屋は、けっこう美味しかった。吉村さんの本を思い出しながら、盃を傾けました。家人にあきれかえられるほど、酔ってしまい、夜中にあった震度3の地震もまったく気づかないありさま。


吉村さんの小説では、登場人物の有名カメラマンが店の名前を公表して「行ってはいけない」店と書いたのが、物語の発端になっていますが、ぼくは行ってもいい店として、名前を挙げておきたいと思います。

お寿司屋さんの名前は「おやま田」です。純米吟醸酒の「おやま田」は最高でした。もう一度、行く機会があるのかなあ……。





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